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6月のミル
Nantes, Paris, Vence & Amsterdam, 2019
Epicure***
Epicure

 美食の本場フランスということで、清水の舞台から飛び降りるつもりでミシュラン三つ星レストランディナーをいただくことにしました。きゃあ!

​ 選んだのはブリストル・パリのエピキュール。緊張して向かったのですがスタッフが和やかに迎えてくれます。美しい中庭を臨む席に着くと、日本語メニューがさっと出てきます。

 セルヴーズと相談しながら選んだのはまずは牡蠣とポロねぎの前菜(絶品でした)、彼女のお勧めだというイシガレイとアスパラガスのソテー、そしてメインには鳩を。ベリーの利いたソースが見事なバランスでした。

 料理の後には様々なチーズを載せたワゴンがやって来ます。選ぶのに逡巡していると好みの味覚を尋ねてくれて、クリーミーなのをとのことで選んでいただいたのがこの4種。そしてデザートにはほぼ実物大のレモン(ああ、これなのねと頭のシナプスが一本つながりました)。食後にはコーヒーを産地別に選べるのでラオスコーヒーをセレクト。またしてもワゴンに乗ってやってくるチョコレートと一緒にいただきます。

 そうそう、噂の電話帳ほどもあるワインリストもありました。私は流石に一人なのでグラスワインのページしか使いませんでしたが(そうです、グラスワインあります。実はちょっと心配だった)、最後の方のページをちょろっとめくるとボトルで5桁ユーロに届くようなワインが並んでいてくらくら。

 料理はもちろん、雰囲気、サービスのすべてが完璧で時が経つのを忘れるほどの忘れがたい至福の体験でした。​​

Day 4
4 June 2019

 Fauchon L'hotelの朝食はビュフェではなくアラカルト。ブレッド・パティストリーのほかにチーズやハム、卵料理などの様々なメニューから選ぶことができて朝から幸せです。

オルセー美術館
Musée d'Orsay

 この日はオルセー美術館へ。パリの美術館は入場時のセキュリティが厳重なのでそこで時間を取られ、フィレンツェのフィレンツェカードほどの無敵感はありませんでしたが、それでもミュージアムパスはスムーズに入館することができました。

​ オルセー美術館はかつて駅舎だった建物を改装した美術館で、開放的な大空間が素晴らしいです。

 収蔵作は印象派を中心としたもの。今回私はルーブル→オルセーの順に美術史を追体験したおかげでなぜ印象派が生まれて、そして革新だったのかがなんとなくわかった気がしました。それまで無色透明の存在だった、自意識を持った作家の存在というものがはじめて表に出たのが印象派という時代だったのかなと。

​ そしてまた、私自身はやっぱり印象派はちょっとニガテだなあと言うのも再確認したり。ルノワールやモネ、ドガはいいと思ったけれど、あんまり画家の自意識がこぼれ出し過ぎているのは……。だけどそれらが現代美術のゆりかごになったのだなと言うのも、また理解することができました。

​ さてオルセーですが、特別展『黒人モデル ジェリコからマティスまで』が、美術あるいはポップカルチャーの中の黒人の取りあげ方を示した上で見た者の考えに委ねるという批評的な展示で、現代に通じる問題提起を行っていてなかなかに刺激的でした。

 今回パリでは美術館巡りがメインだったのであまり街歩きができなかったのがとっても残念です。

オペラ・ガルニエ

Opéra Garnier​

 みんな大好きオペラ・ガルニエです。パリにはオペラ座が二つあって、現在オペラの公演は1989年に建てられたオペラ・バスティーユで主に行われています。1875年に建てられたこちらのオペラ・ガルニエは主にバレエの公演が行われているのだとか。残念ながら今回は日程が合わずに観劇することはできませんでしたが、そのこともあってか出発前にバレエ関係の知人から絶対観ておくようにと言う強い指令を受けていたのです。

 個人観覧よりもガイドツアーの方が観られる範囲が広いということで、cultival.frの英語ガイドツアーに参加しました。私の時は客席には入れるのはガイドツアーのみだったようです。舞台では次の公演のリハーサルを行っていました。ちなみにガイドさんの声を聴くためのヘッドセットはパスポートと交換になるので忘れないようにしましょう。私は忘れました。

 内部の壮麗さは言葉を失うほどで、ガルニエ宮の名前に相応しいものでした。またガイドさんの説明も一階の天上に隠された設計者シャルル・ガルニエのシグネチャや怪人さんの部屋の案内があり、とても面白いものでした。残念ながら屋上にあるミツバチの巣箱には行きませんでした。なおガイドツアー終了後も内部を個人観覧者として見て回ることができます。

​ ミュージアムショップにはバレエグッズがてんこ盛りで好きな人にはたまらんだろうなあと言う感じでした。そうそう、Cuvieさんの『絢爛たるグランドセーヌ』の仏語版が並んでいてびっくり!

ギャラリー・ラファイエット
Galeries Lafayette Haussmann

 オスマン通りにプランタンと並んで立つ百貨店、ギャラリー・ラファイエットはアールデコ様式の繊細なドームで有名ですが、このドームを間近に眺めることができるグラスウォークができていました。

​ その後はフォションの本店でお土産を購入したり、すぐ近くのマイユの本店に行ってみたり。

 日本から持ってきた電気シェーバーのバッテリがへたっていたのか切れてしまったので薬局に使い捨てカミソリを買いに行くことにします。店内を見回しても見つからなかったので店員さんに尋ねてみることに。「シェーブするやつありますか?」「クリームがいいの?それともジェル?」「いや、そっちじゃなくて……」「ああ、レーザーね」そうそう、それそれ!自分のボキャブラリの乏しさを改めて思い知らされました(でも私、中国語でも説明する自信ないヨ。あらかじめ調べておけって話ですが)。

​ お会計の時に件の店員さんが外、急に曇ってきたから降ってくるよと言った言葉の通り、部屋に帰り着いた途端にバケツをひっくり返したような雷雨が降ってきました。パリは全般に天候に恵まれたのですが(暑かったぐらい)最後の最後で降られてしまいました。

Grand Cafe Fauchon
Grand Cafe Fauchon

 というわけでパリの最後の夕食はホテルのレストランでいただくことにしました。ホワイトアスパラガスとラビオリ。

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